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2019全米オープン観戦レポート

昨年から岩原プロのレッスンを受けている白野(しろの)です。昨年の全英オープン(セントアンドリュース)に続き、今年は全米オープン(ペブルビーチ)のレポートをお送りします。(観戦したのは予選の2日目、金曜日です。)

 

ゴルフ好き・企画好きの高校時代の友人たちがいて、最近たまに彼らのツアーに同行するようになりました。旅行会社のツアーに参加するのではなく、飛行機・ホテル・入場券等の手配や移動を自分たちでする手作りツアーです。今年のツアーはペブルビーチ開催の第119回全米オープン。プロの試合の観戦が生涯5回程度と全然観戦好きではない私なので、かなり独断と偏見の適当なレポートであることはご了解下さい。

  

◆ペブルビーチ

 

今回の開催コースのペブルビーチ・ゴルフリンクスはサンフランシスコから車で2時間ほどの高級リゾートです。今年はペブルビーチのオープン100周年でそれに合わせて全米オープンを開催したようです。

宿泊施設とゴルフ場が一体となっており、フェアウェイを眺めるようにコテージが立ち並んでいて、のんびり観戦している人もいます。1972年以来全米オープンが5回開催されていて優勝者はニクラウス、ワトソン、ウッズ等々有名どころが名を連ねています。

 

会場へのアクセスは、公式の駐車場に車を停めて、そこから送迎バスに乗ります。
私たちが使用した駐車場はカーメルという町にありましたが、その駐車場の広大さにまずはびっくり。
そこから会場までは30~40分もかかります。

 

◆手ぶら観戦

 

曇りがちで傘やカッパが必要な肌寒い天候でした。
当然ナップサックにいろいろ入れて観戦しようとしたところ、バス乗り場の荷物検査でひっかかりました。
持ち込み禁止物の看板を見ると、一番上に書かれているのが"weapon(武器)”、やはりテロや銃乱射が日常の国です。6インチ(15cm)四方のバッグしか持ち込めないので、当然リュックサックやナップサックは駄目です。食べ物も飲み物も全く駄目です。折り畳みのイスや傘は手に持てばOKですが、多くの人は手ぶらでの観戦です。

 

◆観客数

 

会場内は平日(金曜日)でありながら私の予想を遥かに上回る観客数でした。一体どのくらいの人数なのかとネットで検索しましたが、全米オープンの観客数はわかりませんでした。
しかし興味深い記事を発見。
https://toyokeizai.net/articles/-/210500
アメリカで一番観客の多いフェニックスオープンは1週間の観客数合計が何と70万人!だそうです。ちなみに日本の男子ゴルフの観客数は1年間合計で30万人だといいますから、驚くべきギャップです。こうしたことから推測して、全米オープンの今日の観客数も5万人規模ではないでしょうか。(全くの推測です。)
とにかく会場は人にあふれ、遊園地のような雰囲気です。名物ホール(7番パー3)にも行ってみましたが、あまりの人だかりでグリーンすら見ることができませんでした。

 

◆ウッズ人気

 

今年復活優勝を果たしたタイガー・ウッズは圧倒的な人気です。午前中は運よく18番のスタンド(ウッズは10番スタート)でウッズのプレーを見ることができましたが、午後はもう駄目でした。ウッズの組の34ホール先の観戦スタンドはもう満席で行列待ちになっています。
ウッズの組に同行しているギャラリーは膨大な数でフェアウェイですら45重の人で取り巻かれています。
ウッズとスピースが同組だったこともあるでしょうが、人込みが苦手な私はあっさりと同行するのをあきらめました。

 

◆スマホ

 

昨年の全英オープンはカメラ撮影がゆるかったのが印象に残っています。(スイング中でなければOK)
今年は荷物検査の看板にカメラ持ち込み不可と書いてあったので、日本並み(コース内は全て不可。スマホすら使用不可)に厳しい規制があるのかと思いました。
しかし、会場内には記念撮影用のフレームが置かれていたり、観戦スタンドでも会場スタッフが観戦者の写真を撮ってあげたりしています。はっきりしたルールはわかりませんが、プレーに支障がないかぎり撮影は許容されているようです。
欧米のスマホはシャッター音が出ないので皆さんプレー中でも普通に撮影していました。スマホでネット接続するのを前提に全米オープンのアプリを会場内でもPRしていています。ダウンロードすれば選手のプロフィールもわかりますし、何より現在の順位がリアルタイムでわかるので非常に便利です。そんな理由からかリーダーズボードが全英オープンよりも少ないように感じました。日本も時代に合わせてネット接続くらい認めてもよいのではないでしょうか。

  

◆コース

 

名門コースのペブルビーチはリンクスの名のとおり(リンクスの意味は海と陸を結ぶ土地)海に面しており景観が素晴らしいです。素人目にもフェアウェイは狭く、ラフはきつく、グリーンが小さいです。
全英オープンの会場(セントアンドリュース)は平坦でしたが、こちらはかなり起伏があって、6番ホールのセカンド地点からの打ち上げなどは丘に向かって打つような感じです。
コースの詳しい解説はこちらをご覧ください。
https://www.alba.co.jp/tour/news/article/no=126509

 

ペブルビーチのコースはメンバーシップではなく、位置づけとしてはパブリックコースです。ちなみにアメリカの独立記念日(7月4日)には、ペブルビーチで全米オープンと同じ設定(ピン位置やラフ等?)でプレーする宿泊プランがあるそうで、料金は2500ドルとのこと。

 

アメリカではお金さえあれば何でもできるようです。

 

◆終わりに

 

2年で全英オープンと全米オープンを観戦しました。全然観戦好きではない私なのでまた行こうという思いはあまりないのですが、経験として一度くらいはよいかと思います。総じて感じたのは日本に比べイギリスでもアメリカでもゴルフ観戦人気が高いということでしょうか。
日本のよい選手は男女を問わずアメリカに行ってしまうので仕方がない面もあります。それに加えゴルフというスポーツがイギリスやアメリカでは日本に比べてずっと身近なものになっているように思います。
ゴルフは子供にとってマナーや忍耐力を養うよいスポーツです。
ゴルフ場の数では日本は世界第三位(2300コース)だといいますが、ゴルフ人口はどんどん減ってきています。ゴルフ好きな私としてはゴルフが子供の頃から楽しめるスポーツになるよう、ゴルフ関係者の努力・くふうを願うばかりです。(全米オープン観戦レポートから横道にそれてしまいました。)